【Before The Huddle 第2回】
藤原 快 「存在意義」
 
南山高校より中央大学に入学。
南山中学時代からアメフト一筋。
南山高校時代にはOLとして日本代表に選出。ラクーンズには同じ南山高校出身として現主将の神谷(4年 DL)と綾田(4年 OL)、丹下(4年 RB)が在籍している。今季春シーズンより主力として活躍。
堂々たる迫力あるプレーが特徴のフレッシュマン。
ひた向きに相手を最後までドライブする姿は見るものを魅了する。1年目の今年から大きな活躍が期待される。

(1年 OL  背番号78番179cm 114kg)
 
《Q 1:アメフトはいつから始めましたか?》
中学1年生の時からです。当時は他の人よりも体が少しだけ大きかったので入ったという単純な理由です。
その時の体重は50kgくらいですが、増量に対する才能はあったみたいで、中3の時には90kgになっていました。
小さい頃は水泳をしていました。小学校4年生くらいまで続けていましたが受験の為辞めました。
 
小学校4年生からは部活だけ許されていたのでバスケをやっていました。しかし人数が4人ととても少なく、環境はあまりに整っていなかったです。
そもそも自分自身あまり活発な性格ではなく、部活に対するモチベーションは低かったです。
公園で時間を潰して帰ったりしていました。プレーに関してもかなり下手で、本当にスポーツが得意ではなかったです。
中学時代はキャプテン肌な同期がいて、彼と仲良くなっていく中でチームのことやアメフトについて深く考えるようになりました。
 
 
《Q 2:高校時代はどんなチームでしたか?》
 
自分の高校はスポーツが強い高校という訳でもなく、学力が飛び抜けていい高校でもなかったので顧問の先生からはアメフトだけには集中して取り組んで一人前の大人になれと言われていました。
メンバーに関しては文化部と迷って入部した人も多く、運動神経がいい選手はあまりいませんでした。
そこで、アサイメントの理解力やスカウティングをとにかく頑張ってきました。週末は友達の家に集まってスカウティングをしていました。
コーチもほぼ監督1人だけだったので中学時代には付属校の南山高校に在籍していた神谷さんにビデオを見てもらって指導して頂いたこともあります。
 

 
 
《Q 3:高校時代の印象深いシーンを教えてください。》
 
高校3年生の時の地区大会の決勝です。
 
その当時チームとしていて成熟していなく、監督に本当に勝つ気があるのかと言われていました。
この件について散々練習後にミーティングをしていましたが前日まで解決策は生まれませんでした。
 
そこで自分は、疑心暗鬼になるくらいなら一発盛り上げてやろうと思って一発ギャグをやりまくったんです。
そしたら監督は「こいつは訳がわからない事をしているが、とにかくチームをまとめようとしてくれている」と言ってくれました。
 
試合当日は自分のギャグがリードボイス、掛け声みたいになってチームが一つになるのを感じました。
その試合は接戦で、最後のキックが決勝点になり勝ちました。その試合はかなり印象深いですね。
 

 
 
《Q 4:日本代表を経験して実感したことはありますか?》
 
南山高校は東海リーグに在籍していて全国的には孤立しているんですけど、参加してみると実際そんなにレベルは変わらなかったです。
 
コツコツとやるべきことをやっていれば実力はつくんだなと実感しました。
 

 
《Q 5:なぜ中央大学でプレーすることを選んだのですか?》
 
スポーツ推薦の中でも中央大学を選んだ理由は神谷さんがいるからです。
 
ずっとお世話にはなっていましたが、学年が4つ違うので今まで同じチームでプレーすることは出来ずにいました。
そこで、頑張ってスタメンに入って一緒にプレーをしたいという一心で中央大学にしました。
神谷さんにはずっとお世話になっており、本当に突き詰めてアメフトに取り組んでいる方なのでとても尊敬しています。
 
 
《Q 6:藤原が今アメフトをしている理由は?》
 
アメフトをしている時が一番存在意義を感じるからです。
 
今まで運動は勿論、ピアノなど様々なことにチャレンジしてきましたが上手くいかず、続かなかったんです。そこで、唯一真剣に物事に向き合えたのがアメフトでした。
 
高校時代かなりきつかったので大学でアメフトを辞めるという選択肢も勿論ありましたが、今までアメフトをやってきた中でアメフトを通じて大きく成長できると知っていたので続けることに迷いは無かったですね。
 
 
《Q 7:春の試合を振り返ってみてどうですか?》
 
神戸戦が自分の大学デビュー戦で2Qから出場しました。
かなり緊張しましたが調子は良かったです。思っていたよりも通用したので自信になりました。
関西大学戦はスタメンで出して頂いたのですがアメフト人生で初めてボコボコにされました。
自分とマッチアップしている選手が日本代表の方で全く歯が立た無かったです。これが大学レベルかと思い知らされました。
今までは試合中に課題が見つかっても相手に合わせて修正して戦ってこれましたが、試合を通して最後までフィジカルとスピードで圧倒されました。
このままだと秋のスタメンは無理だなと感じ、絶望しました。自分が中大に来た理由の一つとして秋にスタメンとして神谷さんとプレーすることがあったので本当に焦りました。
 
自分自身、今まで少し天狗になっていた所があったと思いますが初めて挫折しました。
技術面でいうとパスプロが課題だと感じたため夏は意識して取り組んできました。
特に、大学は高校と比べてDLのスピードやフィジカル、テクニックのレベルが桁違いなのでそれに対応できるように磨いてきました。
 

 
 
《Q 8:秋シーズン注目してほしい所はどこですか?》
 
ランの一対一です。スタートと低さ、そして最後までドライブ仕切る所を絶対見て欲しいです。
 
 
《Q 9:秋シーズンについて一言お願いします。》
 
とにかく出場し続けます。
1年生らしく少しのミスで動じずに最後まで全力でプレーしたいと思います。
 
自分の高校もそうなんですけど、中央大学のように派手ではなくコツコツやるチームで勝っていく絵っていうのが一番面白いと思うので絶対実現させたいですね。